増沢諒【政治は面白い!】

選挙ドットコム編集長/食べ物付き雑誌「食べる政治」代表。政治のわくわく感を伝えられたら嬉しいです。

共産党の一人勝ちになるであろう「国民連合政府」構想

過去のブログでも触れましたが、

mojamoja-megane.hatenablog.com

 

 

「安保反対」を旗印に、共産党が主軸になり、野党みんなで集まろう運動が加速しています。

 

共産党からの提案のようですが、これ、どう転んでも、共産党にはメリットしかない、素晴らしい戦略だと思います。

逆に、他の党は票を減らすんじゃないかな…と予想しています。

 

理由は大きく2つ。

(1)共産党員はブレない。他の政党支持者はブレる

(2)選挙協力してもしなくても、共産党議席は同じ

です。

 

(1)共産党員はブレない。他の政党支持者はブレる

共産党って、国からの補助である「政党助成金」をもらっていないことは、多くの方がご存知なのではないでしょうか。

普通の政党は、「政党助成金」というお金を基に活動を行なっています。

共産党は、この助成金をもらわず、自分たちの党員の寄付(政党の機関新聞である「赤旗」の購読料)だけで、政党運営をしています。

自分たちでお金を払い、党員になっている共産党は、支持が固い。

民主党の連合など、一部組織化されているものがありますが、一般的に野党や第3極は、ふわっとした民意である「無党派層」の支持で議席が増減します。

ですので、「国民連合政府構想」があったとしてもなかったとしても、共産党支持者は共産党を支持し、「連合だから」といって、他の政党を全力で応援することはないでしょう。

逆に、「安保反対」を切り口にすることで、他の野党を支持していた人も取り込めるかもしれません。

一方で、ふわっとした民意に頼ってしまっている野党は、「共産党と組むほど左なら…」と支持を取りやめてしまう人も多いでしょう。

さらに、現実問題、選挙区の調整や党内での調整はとても大変で、きっと選挙前で「連合政府構想は無理でした!」と民主党あたりから発表されてしまうのでは、と予想しています。

そうすると、共産党以外の政党は「ブレている」ように見えてしまい、期待が下がり、得票数も減るでしょう。

 

 

(2)選挙協力してもしなくても、共産党議席は同じ

共産党は、これまでの選挙で、「勝てないけど、政党名を売るために、全国で候補者を立てる」という荒業をしてきました。

上記で説明した通り、共産党は「党員」という強い組織を持っていますので、実は、全国で候補者をPRしなくても、「党員の数=議員の数が予想できる」のです。

ですので、言ってみれば、選挙協力して、候補者を立てなくても(逆に立てても)当選する議員の数は同じ!(党員の数から想定の通り)なのです。

さらに、ここ直近の共産党議席を見ますと、基からの党員の支持に加えて、

 ・若年ワーキングプア

 ・野党が頼りないので、ブレない共産党を支持する層

 ・自民党に反発する層

の支持も受けて、

参議院】2010年3議席→2013年8議席

衆議院】2012年8議席→2014年21議席

 

とめちゃくちゃ議席が伸びてます。

ですので、ここで民主党などに協力したところで、この勢いはそのままでしょうし、最低限の議席数は確保できるでしょう。

 

結論、「国民連合政府構想」が完成してもしなくても、共産党は得をし、民主党などの野党はハンドリング次第で、かなりミスする可能性がある、と思います。

 

 

と入っても、2009年の政権交代が起こったのは、共産党のおかげだったりもします。

毎回、衆議院選挙には300選挙区で立候補者を立てる共産党ですが、2009年のときはなぜか、171選挙区でしか候補者を立てていないんです。

 

共産党支持者は、絶対に自民党に入れませんので、その票が民主党に流れた結果、政権交代ができた、というのが、一般的な考えです。

共産党がいつもと同じく300選挙区で候補者を立てていたら、きっと、民主党は票を伸ばせず、政権交代は起こらなかったかも…

表にはなっていませんが、きっと、志位委員長の計画があったのでしょう…

 

 

なので、民主党にとっては、「国民連合政府構想」は美味しい餌かもしれませんが、毒を飲むことになるのかもしれません。

 

 

 

 

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増沢諒(ますざわ・りょう)

食べ物付き雑誌、「食べる政治」代表。

1988年生、長野市出身の26歳。早稲田大学卒業後、都内ITベンチャーでの勤務を経て、現在、東工大大学院修士課程。研究テーマは「ネットと政治」。2012年、ネット選挙解禁を目指す活動「One Voice Campaign」を企画。2013年、SNSで投票日を相互に呼びかけ合うWebサービス「FIRST STEP」を企画・開発し、同企画でマニフェスト大賞を受賞。2014年の東京都知事選挙では、家⼊かずま陣営のマニフェスト作成担当として、3万件のツイートから、120の政策を作成し、話題となった。

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