増沢諒【政治は面白い!】

選挙ドットコム編集長/食べ物付き雑誌「食べる政治」代表。政治のわくわく感を伝えられたら嬉しいです。

【書評】在日韓国人京大生が教える、憲法の視点からの日韓問題

友人の徐東輝が本を出したそうで、さっそく読んでみました。

「日韓問題」というと、「ヘイトスピーチ」に代表されるように、とてもナイーブで感情と理屈がすごく混ざっている複雑な問題が多いと思います。

この本でも、在日韓国人である作者が、同じメッセージを発信しています。

「感情的になりがちな議論を、まずは理論でしっかり考えよう」

 

この言葉、当事者である作者が言うと、とても重みがありますね。

問題の真ん中にいると、感情論に振り回されることも多いとは思いますが、その中でも冷静に、憲法から整理しようという姿勢はとても素晴らしいと思いました。

 

この本の中心は、日韓問題や憲法の話なのですが、僕がこの本の中で特に、「これ重要だ!」と思ったのは、「憲法が、他の法律とは立ち位置が違う」という点です。

意外と、その違いを理解されていない人も多いと感じます。

 

簡単に説明すると、

法律が「国民を規定するルール」なのに大して、憲法は「国民が権力者を規定するルール」という点です。

とても素晴らしいですよね、権力というのは、僕ら国民一人ひとりが任せているので、成り立っているものです。

ですので、権力者よりも立場が上なのは、あくまでも国民で、その国民が権力者を規定するために憲法があります。

 

これを理解するだけで、いろいろな問題がすっきりすることも多いと思います。

 

例えば、「シャルリー・エブド事件」の際に、「例え、他の宗教を否定しても、表現の自由は守るべきだ!」という意見が多くみられました。

表現の自由」というのは、憲法に規定されていますので、確かに、私たち国民には、表現の自由が保障されています。

しかし、憲法は、「国民が権力者を規定する」ものなので、表現の自由とは、「権力者に規制されない」ものなのです。

ですので、表現の自由は特定の人に対するものではなく、権力者に対するものですので、シャルリー・エブド事件の際の主張は、少し的外れ…ということがわかると思います。

 

 

憲法を知るだけで、政治への理解も格段に進みます。

在日韓国人京大生が教える、憲法の視点からの日韓問題」は、憲法の解説も分かりやすいですので、ぜひ手にとってみてください。

 

 

 

 

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増沢諒:食べる政治代表

1988年長野市出身。政治家志望の27歳。

早稲田大学卒業後、ITベンチャーでの勤務を経て、現在、東工大大学院修士課程。研究テーマは「ネットと政治」。ネット選挙解禁を目指す活動「One Voice Campaign」をはじめとし、様々な啓蒙活動を展開。2014年マニフェスト大賞受賞。
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