増沢諒【政治は面白い!】

選挙ドットコム編集長/食べ物付き雑誌「食べる政治」代表。政治のわくわく感を伝えられたら嬉しいです。

日本の大学教育は【4倍水増し】されている

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多くの人が感じていることではあると思いますが、日本の大学生は本当に勉強をしません。僕自身も、私立文系の大学を卒業しているため、勉強をした記憶なんてほとんどありません。

※サークルやら、インターンやら、就活やらはいろいろと経験してきたのですが、
 「それこそが人生の勉強だ!」という乱暴な意見は置いておきます。

 

データで見ても明らかですが、2011年の大学生の勉強時間は平均で4.6時間。                                  (-2012/02/02 中央教育審議会-)

比較データとして、アメリカや、各国の水準は8時間となっています。

この4.6時間は、授業とゼミの研究時間も含んでいますので、自習の時間は本当に少ないでしょう。理系の学生、勉強前の一夜漬けによってこの時間になっているので、肌感覚的には1日あたりの平均は10分程度な気がします。

                        

 まぁ、数値で示されたところで、ピンとは来ません。

そこで、今日はトリビア的に【単位のカラクリ】について記事を書こうと思います。

 この「単位のカラクリ」が分かると、日本の学生は「制度的に」「勉強しなくても良い」環境であることが分かります。

 

 

 

 


■そもそも、単位とはなにか

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大学の【単位】の考え方が、アメリカの工場労働者の労働時間の計算から由来しています。

アメリカの工場労働者の【1単位】とは、45時間の労働のことです。

これは、 [平日 1日×8時間]+[残業 or 土日5時間]=45時間 です。

 

日本の大学の授業数に関しては、文部科学省令「大学設置基準」にルールが定められています。

第二十一条 各授業科目の単位数は、大学において定めるものとする。
  前項の単位数を定めるに当たつては、一単位の授業科目を四十五時間の学修を必要とする内容をもつて構成することを標準とし、授業の方法に応じ、当該授業による教育効果、授業時間外に必要な学修等を考慮して、次の基準により単位数を計算するものとする。講義及び演習については、十五時間から三十時間までの範囲で大学が定める時間の授業をもつて一単位とする。
   

この規程によれば、本来45時間で1単位となっているべきです。

しかし、実際には、大学の授業は、

 [半期15回]×[90分]=22.5時間 を、[22.5時間]=2単位

としています。

本来の計算を取れば、 [2単位]=[45時間×2単位]=90時間

と、【4倍もの水増し】がある計算になります。 

 

この説明のためにまずは、大学の1コマを1時間と仮定して、

「 本来は45回分の授業をすべきところ、なぜ、15回分のみで良い、としているのか

を説明します。

 

 

 


■なぜ3分の1の授業時間が許されるのか

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 15回の授業では、15時間にしかならないのに、なぜ45時間分の1単位がもらえるのか。

 これがすごくうまくできており、

 

 「1時間の授業には予習1時間・復習1時間で、計3時間必要でしょ」と。

 

※これは、なるほど、としか言いようがありません。

 このロジックを思いついた文科省の担当者は大したものです。

※たぶん、このアイディアを思いついた担当者は、「性善説」に基づいた

 良い人で、学生はほっといても予習復習2時間やる!と思っているのだと思います。

 ポジティブで頭がハッピーな僕としては、ぜひ個人的にお会いしたいです。

 

授業時間を1時間と仮定し、以上の説明を行って来ましたが、  

ここまでで、まず、【3倍の水増し】が行われています。

 

さらに、大学の授業時間は実際は、90分です。

本来であれば、1コマ1時間、2コマ2時間とすべきところ。

実際は90分の授業で2単位分となるので、120分のところを90分としています。

これは、1日のコマ数や移動時間を考慮して、慣例として90分=120分と認めてしまっているためです。

※授業時間は大学が自由に設計できるようになっており、例えば筑波大学では1コマが75分です。

 

以上より、 

本来は、[120分×15回]=   30時間

    [  90分×15回]=22.5時間に。 

と、実に【4倍程度の水増し】を行なっていることになります。

 

 

以上、日本の大学生は、「制度的に」勉強しなくても良い環境にいる、ことを書いてみました。

そうすると、当然、

「では学力はどうなのか?」

「勉強した方が良いのか?」

「なぜ勉強しないのか?」

という疑問が湧いてくると思います。

このあたりについても追って書きたいと思います。